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ICT産業調査室

IT/ICT産業の業績や就労環境などを調査し分析しています

出そろったICT関連株式公開3月期決算354社の2018年9月中間期業績 アウトライン篇

 ICT関連の株式公開3月期企業353社の2018年9月中間決算が出そろった。総売上高は54兆2,002億98百万円で前年同期増減率は△1.9%、本業の利益を示す営業利益は6兆0,647億95百万円で△15.0%増、経常利益は6兆5,380億59百万円で△31.0%増、純利益は5兆3,333億63百万円で△79.1%増となっている。営業利益率は11.1%で前年同期から1.2ポイント増、純利益率は9.8%で4.2ポイントの大幅増となった。

5業態のアウトライン

 ICT関連株式公開企業業績調査は、各社のホームページIR情報や有価証券報告書などに基づき、可能な限り2000年度にさかのぼって半期ごとの数値を調査している。調査項目は設立年、上場年、主要業務、連結/単独・個別の就業員(正規・非正規雇用者)数、平均勤続年数、平均年齢、平均年収、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の計14項目、分類はハードウェア製造、通信サービス、製品販売、受託サービス、ネットサービスの5業態となっている。

 今9月中間期業績の集計企業(3月期決算企業)は353社で、分類別企業数はハードウェア製造が75社(1社減)、通信サービスが7社(1社増)、製品販売が75社(増減なし)、ネットサービスが101社(3社増)、受託サービスが95社(3社減)だった。

 製品販売75社のうち40社はソフトウェア・ライセンス販売業、ネットサービス101社のうち15社はネット型の受託サービス業であって、セグメント分析ではジャンルをまたがって集計することがある。

 以下、前年同期比プラスは△、マイナスは▼で、%と%増減ポイントは小数点2位四捨五入で示す。

ハードウェア製造:75社

 売上高は36兆9,143億93百万円で前年同期増減率は△1.9%、営業利益は2兆7,298億28百万円で△5.5%、経常利益は3兆1,487億84百万円で△9.0%、純利益は3兆2,010億22百万円で△95.2%だった。

 営業利益率は7.4%で△0.3P、経常利益率は8.5 %で△0.6P、純利益率は8.7%で△4.2Pだった。娯楽機器9社が黒字に転換し、電子情報機器7社の純利益が3.56倍に増加したのが大きく影響した。

 電子情報機器7社の純利益が大幅に増加したのは東芝半導体モリー部門(東芝メモリ)の株式譲渡益1兆1139億円の計上が含まれている。そこで東芝を除いた74社で集計すると、業績指標の前年同期比は売上高が△4.0%、営業利益が△15.1%、経常利益が△17.3%、純利益が△24.9%に補正される。

通信サービス:7社

 売上高は9兆5,456億05百万円で△4.2%、営業利益は2兆6,001億68百万円で△31.8%、経常利益は2兆5,915億92百万円で△96.2%、純利益は1兆5,981億19百万円で△97.2%だった。

 営業利益率は27.2%で△5.7ポイント、経常利益率は27. 1%で△12.7ポイント、純利益率は16.7%で△7.9ポイントだった。

 製品販売:76社

 売上高は2兆2,073億27百万円で△6.0%、営業利益は2,137億83百万円で△7.1%、経常利益は2,479億59百万円で△2.9%、純利益は1,736億93百万円で△5.8%だった。

 営業利益率は9.7%で△0.1ポイント、経常利益率は11.3 %で▼0.3ポイント、純利益率は7.9%で増減なしだった。

 

ネット系:101社

 売上高は1兆8517億46百万円で△3.4%、営業利益は2,543億17百万円で▼4.3%、経常利益は2,643億17百万円で▼5.7%、純利益は1,746億70百万円で▼8.2%だった。

 営業利益率は13.7%で▼1.1ポイント、経常利益率は14.3%で▼1.4ポイント、純利益率は9.4%で▼1.2ポイントだった。営業利益率が3期連続で減少し、純利益率が8年ぶりに10%台を割り込んだ。

受託系:95社

 売上高は3兆6,818億97百万円で△3.2%、営業利益は2,666億29百万円で△13.0%、経常利益は2,853億88百万円で△17.4%、純利益は1,859億06百万円で△13.4%だった。

 営業利益率は7.2%で△0.6ポイント、経常利益率は7.8%で△1.0ポイント、純利益率は5.0%で△0.4ポイントだった。

企業の増減と2期比較補正値

ハードウェア製造

 集計対象企業数は2017年9月期から増減なしの75社だった。実際は「娯楽・アミューズメント機器」のユニバーサルエンターテインメントが12月期に移動して1社減、「周辺機器」のヴィスコ・テクノロジーズ(証券番号6698、ジャスダックスタンダード)が新規に上場して1社増となっている。

 2017/2018の2期連続比較が可能な74社について経営指標の前年同期増減率を見ると、売上高は△2.0%(東芝を除くと△4.0%)、営業利益は△5.1%(同△15.1%)、経常利益は△8.5%(同17.3%)、純利益は△94.4%(同24.9%)となる。

通信サービス

 2017年9月期の集計企業は6社だったが、今期はMVNOアイ・ピー・エス(証券番号4390、マザース)が加わって7社となった。

 201年同期と同じ6社の業績は、売上高が△4.2%の9兆5428億63百万円、営業利益が△31.8%の2兆5,996億96百万円(営業利益率27.2%)、経常利益が△96.2%の2兆5,909億18百万円(経常利益率27.2%)、純利益が△97.2%の1兆5,977億29百万円(純利益率16.7%)だった。

販売系

 今9月中間期からソフト販売のエーアイ(証券番号4388、マザーズ)が加わった。2017年9月中間期と2期連続比較が可能な74社で集計すると、経営4指標の前年同期増減率は0,01〜0.04Pの変動にとどまった。

 

ネット系

 5業態のうち、ネット系は集計対象企業の変動が最も激しかった。新規上場したビープラッツ(証券番号4381)、プロパティデータバンク(4389)、ライトアップ(6580)、ZUU(4387)、ログリー(6579)、ブティックス(9272)の6社(いずれもマザーズ市場)が加わった一方、D.A.コンソーシアムホールディングス(6534)がM&Aにより上場廃止、FRACTALE(証券番号3750、旧社名「セブンシーズホールディングス」)が業務転換により対象から外れた。

 2017/2018の2期連続で比較できる94社の 経営指標の前年同期増減率を見ると、売上高は△8.9%、営業利益は▼3.0%、経常利益は▼4.4%、純利益は▼7.3%だった。

 

受託系

 ストライダース(証券番号9816)、ITbookホールディングス(証券番号1447)の2社が業態変容のため、シーキューブが協和エクシオ(証券番号1951)に経営統合されたため、集計の対象から除外した。またソフトウェア開発のSIG(証券番号4386、ジャスダックスタンダード)が追加されたので、差し引き2社減となった。

 2017/2018の2期連続で経営指標の前年同期増減率を見ると、売上高は△4.0%、営業利益は△13.4%、経常利益は△17.8%、純利益は△13.6%となる。