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IT産業調査室

IT/ICT産業の業績や就労環境などを調査し分析しています

株式公開IT関連企業(3月期)「販売系」74社の2018年度業績は増収増益

上場しているIT関連の3月期場企業のうち、販売系に分類したのは75社だが、システム販売のサクサホールディングスの決算発表が大幅に遅延しそうなため、74社で集計する。同社の影響度を2017年度業績で見ると、構成比は売上高の0.8%、当期純利益の0.08%となっている。

(注)サクサホールディングスによると、「蓮結子会社であるサクサプレシジョンが2018年8月に売上計上した 建設資材の仕入販売取引に係る売掛金滞留、4月25日(木)従業員 による資金の不正流用と滞留売掛金の回収偽装が判明した」として、2018年3月期決算の発表が大幅に遅延する見込みであることを明らかにしている。

【集計企業数の増減】

ヴィンクス(JASDAQスタンダード:3784:旧ヴィンキュラム ジャパン)が12月決算に移行したため、1社減少した。新規上場はなかった。

74社の内訳は、ソフトウェア・パッケージ40社、システム販売13社、機器販売・卸売9社、ゲームソフト製品8社、携帯通信機器代理店4社となっている。

【94社の業績】

売上高は前年同期比6.9%増の5兆0,472億18百万円だった。就業者数が1,419人増の11万7,990人(正規雇用8万2,332人、非正規雇用3万5,658人)だったので、就業者1人当たり売上高を算出すると、4,277.7万円で実質増減率は5.6%増となる。

営業利益は19.9%増の5818億50百万円だった。1人当たりは562.5万円なので、実質増減率は18.5%減となる。営業利益率は11.5%で、2017年度から1.3ポイント上昇した。

経常利益は22.4%増の6281億43百万円だった。1人当たりは532.4万円なので、実質増減率は20.9%減となる。

当期純利益は20.8%増の4326億64百万円だった。1人当たりは366.7万円なので、実質増減率は19.3%減となる。純利益率は8.6%で、2017年度から1.0ポイント上昇した。

【業態別の業績】

①ソフトウェア・パッケージ:40社 増収増益

売上高は4896億11百万円で、前年同期比増減率は16.1%増だった。1人当たりは2222.1万円で、実質増減率は13.4%増だった。

営業利益は648億18百万円で16.9%増、営業利益率は13.2%で2017年度から0.1ポイント上昇した。1人当たりは294.2万円で、実質増減率は14.2%増だった。

経常利益は655億00百万円で15.4%増だった。1人当たりは297.3万円で、実質増減率は12.7%増だった。

当期純利益は423億46百万円で9.4%増、純利益率は8.6%で2017年度から0.5ポイント低下した。1人当たりは192.2万円で、実質増減率は6.8%増だった。

②システム販売:13社 増収増益

売上高は5790億43百万円で、前年同期比増減率は7.5%増だった。1人当たりは2859.3万円で、実質増減率は8.2%増だった。

営業利益は394億12百万円で28.3%増、営業利益率は6.8%で2017年度から1.1ポイント上昇した。1人当たりは194.6万円で、実質増減率は29.1%増だった。

経常利益は404億66百万円で28.3%増だった。1人当たりは199.8万円で、実質増減率は29.1%増だった。

当期純利益は287億12百万円で36.7%増、純利益率は5.0%で2017年度から1.1ポイント上昇した。1人当たりは141.8万円で、実質増減率は37.6%増だった。

③機器販売・卸売:9社 増収増益

売上高は9044億99百万円で、前年同期比増減率は4.3%増だった。1人当たりは6242.7万円で、実質増減率は8.8%増だった。

営業利益は518億02百万円で24.9%増、営業利益率は11.5%で2017年度から1.3ポイント上昇した。1人当たりは562.8万円で、実質増減率は30.3%増だった。

経常利益は884億30百万円で29.8%増だった。1人当たりは610.3万円で、実質増減率は35.4%増だった。

当期純利益は640億82百万円で25.1%増、純利益率は8.6%で2017年度から1.0ポイント上昇した。1人当たりは442.3万円で、実質増減率は30.5%増だった。

④ゲームソフト製品:8社 増収増益

売上高は2兆2203億91百万円で、前年同期比増減率は10.0%増だった。1人当たりは4883.0万円で、実質増減率は7.3%増だった。

営業利益は3688億03百万円で19.9%増、営業利益率は16.6%で2017年度から1.4ポイント上昇した。1人当たりは811.1万円で、実質増減率は16.9%増だった。

経常利益は4008億01百万円で21.6%増だった。1人当たりは881.4万円で、実質増減率は18.6%増だった。

当期純利益は2760億33百万円で20.1%増、純利益率は12.4%で2017年度から1.0ポイント上昇した。1人当たりは607.0万円で、実質増減率は17.2%増だった。

 〔ゲーム全体〕ネット系の「オンラインゲーム」と販売系の「ゲームソフト製品」を合わせると、集計企業は14社、売上高は6.6%増の3兆2510億20百万円、営業利益は5.7%増の5206億37百万円、経常利益は8.1%増の5599億67百万円、当期純利益は9.0%増の3860億14百万円だった。

1人当たり売上高は4782.6万円で4.2%増、営業利益は765.9万円で3.3%増、経常利益は823.8万円で5.6%増、当期純利益は567.9万円で6.5%増だった。

営業利益率は16.0%で2017年度比0.1ポイント低下、純利益率は11.9%で0.3ポイント上昇だった。

⑤携帯通信機器代理店:4社 減収増益

売上高は3856億74百万円で、前年同期比増減率は2.6%減だった。1人当たりは5422.2万円で、実質増減率は6.0%減だった。

営業利益は273億15百万円で5.2%増、営業利益率は3.2%で2017年度から0.2ポイント上昇した。1人当たりは173.5万円で、実質増減率は1.5%増だった。

経常利益は329億46百万円で22.2%増だった。1人当たりは209.3万円で、実質増減率は17.9%増だった。

当期純利益は214億91百万円で22.9%増、純利益率は2.5%で2017年度から0.5ポイント上昇した。1人当たりは136.5万円で、実質増減率は18.6%増だった。