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IT産業調査室

IT/ICT産業の業績や就労環境などを調査し分析しています

株式公開3月期ハードウェア製造75社 3期ぶりの減収減益/海外生産拠点や部品調達にCOVIDが影響

株式を公開している3月期決算のハードウェア製造業は77社だが、オンキョー(JASDACスタンダード)、ジャパンディスプレイ東証1部)の2社の決算発表が大幅に遅れているため、75社で集計する。

75社のカテゴリー別内訳はパチンコ/コインゲーム機など「娯楽装置」が10社、コンピュータ・情報関連装置など「総合情報機器」が3社、「半導体・電子部品」が29社、プリンタ/OCR/表示装置など「周辺機器」が33社となっている。

 

売上高は▲4.1%の73.1兆円

2019年度の売上高は前年同期比▲4.1%の73兆1,480億62百万円、営業利益は▲9.1%の5兆1,809億37百万円、経常利益は▲24.1%の4兆5,642億12百万円、純利益は▲40.5%の3兆1,842億09百万円だった。減収減益となったのは2016年度以来3期ぶりとなる。

1社当たりに換算すると、売上高は9,753億07百万円、営業利益は690億79百万円、経常利益は608億56百万円、純利益は424億56百万円となる。2018年度と集計企業数は増減ナシなので、前年同期比は全体と同じとなる。

 

純利益率が半減

売上高に対する営業利益の割合(営業利益率)は7.1%で2018年度比▲0.4ポイント、経常利益率は6.2%で▲1.4ポイント、純利益率は4.3%で▲4.2ポイントだった。2018年度から純利益率が半減しているのが目につく。

 

就業員総数は263.6万人

就業員数は正規雇用が△0.5%の263万6,087人、非正規雇用が増減ナシの16万0,830人で、総計は△0.4%の279万6,917人だった。

1人当たり売上高は2615.3万円で前年同期比は▲4.5%、営業利益は185.2万円で▲9.5%、経常利益は163.2万円で▲24.4%、純利益は113.8万円で▲40.7%だった。

 

47社が2020年度見通しを未公表

77社のうち、COVID―19(新型コロナウイルス症)感染拡大防止策の影響で決算発表を延期したのは37社、2020年度通期業績見通しを「未公表」「未確定」としているのは47社だった。海外生産拠点および部品調達にCOVID―19の影響が出ている。

「未公表」「未確定」の47社について2019年度実績をそのまま適用すると、2020年度通期業績見通しは売上高が70兆0,392億94百万円で2019年度比▲4.2%、営業利益は4兆5,535億84百万円で▲12.1%、経常利益は4兆7,041億23百万円で△3.1%、純利益は3兆2,442億42百万円で△1.9%となる。